子供に歯磨き粉は使わないほうがいい?
使った場合のメリットやデメリット、使うならいつからが「目安」になるんだろう?
歯磨き粉はどんな基準で選べば良いのかわからないと考えていませんか。
本記事では、下記の内容を解説します。
■もくじ
1. 子供に歯磨き粉は使わないほうがいい?
1-1 歯磨き粉を使う場合のメリット
1-1-1 虫歯になりにくくなる
1-1-2 歯の再石灰化を促す
1-2 歯磨き粉を使う場合のデメリット
1-2-1 多く使いすぎると歯のフッ素症になる可能性
1-2-2 歯が削れる可能性
1-2-3 歯磨きの時間が短くなりやすい
2. 歯磨き粉を使う場合の目安っていつ頃?
3. 歯磨き粉を選ぶ基準
3-1 キシリトール
3-2 フッ素
3-3 フッ化第1スズ
3-4 グルコン酸クロルヘキシジン
3-5 発泡剤や研磨剤
4. まとめ
■1. 子供に歯磨き粉は使わないほうがいい?
正直なところ、歯科医師の間でも回答がわかれます。
答えになっていませんが、使う場合のメリットやデメリットをきちんと理解した上での総合的な判断が必要と言えます。
たとえば、糖質制限ダイエットが流行っていますが、医師の間でも推奨したり、反対したりと、意見がわかれていることと同じです。
1-1 歯磨き粉を使う場合のメリット
大きくわけて2点あります。
フッ素によって虫歯になりにくい、強い歯をつくることができます。
虫歯菌自体をやっつけたり、虫歯菌の出す酸を作らせないようにするからです。
再石灰化とは、ふつう、虫歯菌によって歯の表面が溶かされますが、その溶かされた表面にカルシウムなどをくっつけて歯を元通りにする作用のことを言います。
1-2 歯磨き粉を使う場合のデメリット
大きくわけて3点あります。
歯のフッ素症とは、歯に斑点模様がついたり、症状が重くなると、歯が欠ける原因にもなります。
フッ素をとり過ぎたことによって歯の表面が傷ついてしまうために起こります。
ですが、あくまで決められた用量の範囲内で歯磨き粉を使用していれば問題ありません。
歯磨き粉には研磨剤が入っている場合が多いため、使用量が多くなると歯が削れる可能性があります。
ただ、市販されているものは、あまり研磨する力が無いので過度に心配しなくても良いでしょう。
歯磨き粉を使うと、口の中が爽やかに感じるので、短時間で済ませてしまいやすく、たとえ磨き残しがあったとしても「きちんと磨けた」と勘違いすることがあります。
口の中が爽やかになったからといって十分に磨けているわけではありませんので注意が必要です。
また、親御さんが子供の歯を仕上げに磨くときも、泡立って磨きにくいこともデメリットと言えるでしょう。
■2. 歯磨き粉を使う場合の目安っていつ頃?
2歳未満は使用せず、2歳になると1度の歯磨きでお米1粒くらいの量、3歳以上は豆1粒くらいの量を目安にしましょう。
歯のフッ素症の危険を考慮して、アメリカ小児科学会、アメリカ歯科学会が推薦しています。
ただ、上記した基準は個人差があるので一応の目安として「うがいができる」ようになった場合は歯磨き粉を使用すると良いでしょう。
うがいができない時期に歯磨き粉を使うと、成分をそのまま飲み込んでしまうからです。
■3.歯磨き粉を選ぶ基準
成分別に解説します。
パッケージの裏に書いてあったり、作っている企業の公式ホームページに成分や濃度が記してありますので参考にしてみてください。
3-1 キシリトール
虫歯予防効果が期待できます。
キシリトールもフッ素と似たような働きがあり、虫歯菌によって溶かされた歯を治していく再石灰化に働きかけます。
歯磨き粉だけではなく、キシリトールガムも併せて使うと良いでしょう。
キシリトール成分を1日のうちに5g取り入れると虫歯予防の効果は、より強まります。
3-2 フッ素
上記したように、フッ素にも再石灰化や菌自体をやっつける働きがあるので、虫歯予防に効果があります。
最近では、歯磨き粉の中に配合してよい濃度の基準が上がったために1500ppm近くまで含まれている製品が増えていますが、子供は誤って飲んでしまう可能性もあるので1000ppm程度のものをオススメします。
3-3 フッ化第1スズ
虫歯菌の活動を抑えることで、優れた虫歯予防効果に期待できます。
成分としてはフッ素の種類に入り、製品としては歯科専用の子供用ホームジェルが有名です。
使い方は、歯磨きを行ったあとにホームジェルを使い、全ての歯を磨いたあとに、少し吐き出す程度で、うがいをしないようにします。
3-4 グルコン酸クロルヘキシジン
殺菌する効果が高い上に、12時間程度効果が持続するので虫歯予防に最適です。
歯磨き粉だけでなく、マウスウォッシュタイプも販売されています。
ヨーロッパやアメリカでも使われている成分で、長年の実績があるので安心と言えるでしょう。
3-5 発泡剤や研磨剤
発泡剤や研磨剤については、極力少なめに配合された歯磨き粉を選ぶと良いでしょう。
上記したように、泡立ちがよいと短時間で磨けた気になりますし、研磨剤も歯を傷つける可能性が否定できないからです。
発泡剤や研磨剤の入っていない製品を選ぶのもオススメです。
■4. まとめ
子供に歯磨き粉を使う際のメリットやデメリット、歯磨き粉を選ぶ基準もきちんと理解しつつ、適した時期に適した量を使用すると良いでしょう。
てらしま歯科
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