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歯周病と年齢

更新日:2020年6月22日

歯周病は、国民病と言われるほど、有病率の高い感染症です。統計によると、20代でも多くのひとが、すでに感染しており、30代では、約8割の人が感染していることになります。65歳以上のひとの有病率が減少しているのは、すでに歯を失っている人の割合が多いためであり、残念ながら、感染が減少しているということではありません。歯周病は、歯を失う原因の第一位にもなっており、全体の約41.8%も占め、虫歯が原因で歯を失うのは、全体の約32.4%になっています。



胎児は、母親の胎内で無菌状態で成長します。そのため、生まれたての赤ちゃんの口の中は、まだ細菌にいない状態です。しかしながら、生後は、細菌がうようよしている環境下で生活することになり、否応もなく、赤ちゃんの口の中にも細菌が入っていきます。虫歯菌と呼ばれる菌は、子供の頃の極めて短い期間にのみ感染することがわかっています。それに対して、歯周病菌は、産後感染が始まり、大人になってからも、ずっと感染のチャンスは続きます。


果たして加齢が歯周病の悪化の原因なのでしょうか?年を取ると、歯週病になるのでしょうか?子供でも実際には、歯周病菌に感染して、歯茎に炎症を起こすことがあります。しかしながら、子供が実際に歯周病で、歯を無くすことはほとんどありません。それに対して、年齢が高ければ高いほど、歯周病により歯を失う人の割合が高くなっていきます。それは、子供のころの新陳代謝の高さによることが考えられます。歯周菌は、毒素を出して、歯を支える歯や歯の細胞を破壊していきます。しかし、子供の頃の新陳代謝によって、どんどん新しい細胞が作られていくため、歯を無くすまでには至らないようです。その逆もしかりで、年齢が高ければ高いほど、歯の再生力も衰え、歯周菌による歯へのダメージが大きく上回ることで、歯の喪失へ繋がるのです。



加齢は、歯周病の加速を速める一因ではありますが、それがすべてではなく、毎日の歯のケアを怠ったり、不規則な生活によって免疫力が落ちることが、その原因の大きな一因となっているのです。

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