歯が溶かされる「酸蝕歯」の原因とは何か?

最終更新: 6月21日

皆さんは「歯が無くなる原因」として何を思い浮かべるでしょうか?多くの人は「虫歯」と「歯周病」を思い浮かべると思いますが、それに劣らない原因の一つとして「酸蝕歯」があります。どのような病気であれ、歯を失う原因となり得るのであれば、その原因を知り、避けることを考えるでしょう。そこで、酸蝕歯の原因について解説します。



■酸蝕歯の原因とは?

酸蝕歯とは、酸の影響によって歯が溶かされる(脱灰)ことをいいます。要するに、酸蝕歯の原因は歯に影響する「酸性の何か」ということになりますが、具体的には「酸性の食べ物・飲み物」が酸蝕歯の原因として主に挙げられています。

ただし、酸性度の高い食べ物を食べたり飲んだりするだけでは、すぐに歯が溶かされることはありません。酸蝕歯の原因は、酸性度の高い食べ物や飲み物の影響により、口の中が長く酸性度の高い状態になっていることです。

■歯が溶かされる酸性度はいくつくらいが目安?

歯が溶かされる、つまり歯のエナメル質が溶け始めるのは、酸性度を表す数値「pH」でいえば、pH=5.5が目安となります。pH=5.5に近い食べ物といえば、日本人としては馴染み深い「味噌汁」や「醤油」が挙げられます。

さらに酸性度の高い食べ物といえば、やはり「柑橘類」は酸性度が高い物が多いです。特に「レモン」はpH=2程度と酸性度が極めて高く、日常的にレモンを口にしている人は酸蝕歯のリスクが高まります。

酸性度の高い飲み物といえば「コーラ」です。レモンに近い、pH=2.2~2.5の高い酸性度を示します。また、炭酸飲料全般も酸性度が高く、他にも「スポーツドリンク」も意外と酸性度が高いです。

■胃や食道の病気が原因の可能性もある

先ほど「酸性度の高い食べ物が原因」ということを説明していますが、実は酸性度の高い食べ物や飲み物を口にしない人でも酸蝕歯になる可能性があります。大きな原因として挙げられるのは「逆流性食道炎」です。

実は、歯や口に関係する「酸性度の高いもの」として、特に酸性度が高いのは「胃液」なのです。胃液はレモン以上の酸性度であり、pHでいえば1.0~2.0程度の高い酸性度を示します。逆流性食道炎など、胃液が逆流する状態が続くと、当然ながら歯が胃液の酸性度の脅威にさらされることになり、酸蝕歯の原因となる可能性があるのです。

逆流性食道炎の主な原因は「加齢」です。ただし、最近では若年層にも逆流性食道炎の症状が見られるケースもあることが危惧されています。症状に思い当たる節がある人は、早めに医療機関で治療を受けてください。